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「世界最大の投資ファンド アブダビ投資庁」

ついにこの日が来たか、という感じです。
このほどアメリカ金融最大手・シティグループがアブ・ダビ・インベストメント・オーソリティ(アブダビ投資庁)から75億ドル(約8000億円)の出資を受け入れると発表しました。これにより同投資庁のシティ持ち株比率は5%弱に達する見込みとなりました。

シティは低所得者向け住宅融資(サブプライムローン)問題による保有有価証券の評価損などで1兆円規模の損失を計上。さらなる追加損失もうわさされる中で同社株の下落は止まらず、資本増強により経営の健全性に対する不安を払拭するのが狙いと見られています。

ここで登場するアブダビ投資庁(ADIA)というのはいわゆる投資ファンドの1つです。
それだけなら騒がれる要素は少ないのですが、問題はその後ろ盾にあります。彼らの背後にはアラブ首長国連邦(AEU)の財務庁が付いているのです。政府の影響下にある彼らは一般に政府系投資ファンド(SWF)と呼ばれています。

AEUは言わずと知れた石油の一大輸出国であり、その最大の輸入国は日本です。GDPの40%を石油・天然ガスの輸出に依存するAEUは、近年の天然資源の値上がりもあって巨額のオイルマネーで潤っています。

しかし、彼らは既に未来を見据えての行動を開始しています。将来天然資源が枯渇した時にも彼らの子孫が安心して暮らせるようにと、現在手にしているオイルマネーを投資に振り向けているのです。

そしてその大役を担っているのがアブダビ投資庁です。100%アブダビ首長政府出資である同投資庁の運用総額はなんと100兆円。間違いなく世界最大の投資ファンドです。
世界第2位といわれるシンガポール投資銀行の運用総額が33兆円(もう1つの政府系ファンドテマセクを合わせても44兆円程度)であることを考えても、中東オイルマネーの巨大さに圧倒されます。
参照:>>2007年度世界長者番付

ブルジュ・アル・アラブ@ドバイ
ブルジュ アル アラブ
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投資ファンドは運用総額・投資先ともに不透明なことが多いのですが、とくに政府系投資ファンドではその傾向が顕著になるといわれています。
世界最大のアブダビ投資庁ですらその資産内容は非公開(100兆円は外部評価)です。投資内容は株式が50~60%で残りが債権や不動産、ということ以外は全て不明。

先ほどのG7でも特に政府系投資ファンドの活動に対して一定の規制を行うという議論が行われた模様です。

続きます
>>アブダビ投資庁 2
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前回の記事
>>アブダビ投資庁

巨額の資産を運用する政府系投資ファンドの動きに対して、規制を行う議論が交わされています。

中でもアラブ首長国連邦のドバイ取引所が自国のナスダック株式市場の筆頭株主となったアメリカでは反発が強まっています。世界第4位の上場企業の時価総額(468兆円)を誇る経済の中心部を抑えられることに対しての危機感が表面化したのです。

「政府系投資ファンドの活動は利益の追求だけでなく、政治的な影響力も狙っている」
という意見が先進国首脳からも聞かれるようになりました。

しかし、市場原理主義が横行するこのご時勢ではお金があれば影響力を買うことも出来ます。

最近の動きを少し見るだけでも.....
・サウジアラビア基礎産業公社による米GEプラスチック部門の買収
・ドバイ・インターナショナル・キャピタルによる欧州航空防衛最大手EADSへの出資
・AEU系ムバダラ・デベロップメントによる米投資ファンド大手・カーライルの株取得......etc

米高級衣料品店バーニーズ・ニューヨークを巡って日本のユニクロ(ファーストリテイリング)とドバイ政府系イスティスマールが争奪戦を繰り広げたのも記憶に新しい出来事です。

巨額の資金が動く一方、その実態には依然として不明瞭な点が付きまとっています。
アブダビ投資庁の場合、現在日本へは合計4兆5000億円ほどの投資を行っているといいます。大部分がポートフォリオ投資とされてはいますが、はっきりしたことは誰にもわかりません。

今回アブダビ投資庁はシティグループに対して8000億円ほどの融資を行うことになりました。
(08/1/30追記:アブダビ投資庁は追加融資を発表し、総額は1兆円超になる見込みです)
市場にも安心感が広がって株価の下落に歯止めがかかると思われます。日本円の上昇基調は少なくとも今のところ消えたように見え、日本株への投資も戻ってくるかもしれません。

資金を最も配当の高いところに投資することは経済原理にかなったことです。その仲介をする投資会社も必要でしょう。
しかし、まるで規制緩和=投資推奨が唯一の道であるかのような空気は好きではありません。
いままでその国(日本)が育て、その国(日本)を育ててきた企業を金の力だけで買い取り、不労所得を得ようとする、またそれに振り回されることには感情的に納得しがたいものがあります。たとえそれが最も尊い経済活動のひとつであっても、です。

資本主義の成熟度合いから見れば、日本よりもイギリスやアメリカのほうが進んでいるといえるでしょう。産業国家として立ち行かなくなった国が金融資本輸出国家に転身することは自然な成り行きです。しかし現在の日本の状況はただアメリカの真似をすればいい、という態度に見えてならないのです。現在日本政府が行おうとしている政策は20年ほど前のイギリスやアメリカで見たことがある、という方もおられるのではないでしょうか。

私のような意見を持つ人も少なからずいることでしょう。現在日本においてマネーゲームとして捉えられているM&Aや投資買収合戦が、シビアに経済理論に基づいた行動として認識されるにはまだ少し時間がかかるかもしれません。

↓100兆円を一万円札で積むと100万cm=1万m=10km=既に札束じゃない↓
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