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「脚のない鳥:フウチョウ」

実際に博物学者たちの間で議論され、学名に「アポーダ(無脚)」という種小名がつくまでになった鳥がいます。

それがフウチョウ極楽鳥)です。

フウチョウ
非常に美しい鳥です。この写真では見えませんが、ちゃんと脚はあります。

でもなぜ、脚がないと思われていたのでしょうか。
フウチョウが「発見」された過程を見ていきましょう。

フウチョウはもともとニューギニアを中心に生息するスズメ目の美しい鳥です。
その優雅さから極楽鳥とも呼ばれ、現在ではパプアニューギニアの国鳥で、国旗にも描かれています。その名前は「風を食べて生きている」という伝説に由来しています。

フウチョウ=極楽鳥がヨーロッパ側の記録に最初に現れるのは1521年のマゼラン航海記からです。実際にその姿が知られるのは探検航海の記録を蒐集したパーチャス著の「巡歴記」(1625)以降になります。

以下「パーチャス巡歴記」より引用―
「それはこの上もなく美しいものだった。大きさはツグミくらいで、頭は小さく、嘴は長い。足は長さが約9cmで、太さは普通の鳥の羽軸くらい。ツグミに似た尾をもち、翼はなかった。ただ、翼のあるべきところに、さまざまな色の長い羽毛の房があった。その他の羽毛は黒色。島民はこの鳥が極楽から来たという伝説をもっており、それでこれをマヌコディアータつまり『神の鳥』と呼んでいる」

ここまでの記録にはしっかり「脚」の存在が明記されています。
ただし翼がないことにされています。

しかし18世紀に入りヨーロッパとの貿易が盛んになった時、島民は薬になると考えられていたフウチョウの脚を切り落として商人に渡し剥製にしました。

それを見たヨーロッパ人たちは、
「この鳥には脚がない。きっと常に空を漂い天の露を吸って生きているのだ」と考えるようになったわけです。
学名も博物学者リンネによりアポーダ(無脚)という種小名が与えられ、現在にいたっています。

1824年になってようやく、有名な科学探検船コキーユ号に船医として乗船していたレッソンが生きたフウチョウ=脚のあるフウチョウを見ることに成功しました。帰国後にちゃんと脚のある図版図鑑「フウチョウの自然史」(1834)を出版し、ヨーロッパにおける極楽鳥伝説は終わりました。

初期の誤解でいろいろ変な学名や名前をつけられた生き物はほかにもいますが、今後取り上げていきたいと思います。

ニューギニアの国鳥:ラジアナ
ラジアナ
ちゃんと脚ついてます。

↓フウチョウが綺麗だと思ったら↓
e_02.gif 

関連項目:
>>世界最古の計算機
>>世界一脚の数が多い生き物
>>ホンソメワケベラ
>>世界最長の生き物
>>ピーターラビット
>>シュレディンガーの猫
>>猫のオスカーのある一日
>>雀入大水為蛤
>>ヘンペルのカラス
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