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前回の記事
>>シュレディンガーの猫

コペンハーゲン解釈に対する疑問として、オーストラリアの物理学者・エルヴィン=シュレーディンガーがとある思考実験を提唱しました。

まずふたのついた箱を用意します。その中に猫を1匹、放射性物質であるラジウム、粒子検出器、毒液の入ったビンをいれます。
ラジウムは放っておくと勝手に崩壊してラドンに変わりますが、そのさいにアルファ粒子という特殊な粒子を放出します。そしてアルファ粒子が検出されると毒液の入ったビンが割られ、猫が蒸気で死んでしまうという仕組みになっています。

いま箱のふたを閉めて外からは中の様子が見えないようにしました。1時間後にふたを開けて観察する場合、ふたを閉めている間の猫はどういった状態にあると言えるでしょうか??

シュレディンガーの猫
シュレディンガーの猫

普通に考えれば「猫は死んでいるか生きているかどちらかの状態」になります。しかし量子力学の考え方では少し違った解釈が成立します。
量子力学では「観察する瞬間まで結果は決まっていない」というのが基本的な立場です。つまりラジウムについてみると、分裂しているラジウム原子と分裂していないラジウム原子が混ざった状態にある、と考えるわけです。
この実験ではラジウムがアルファ粒子を出したかどうかという量子的な事象と、猫が生きているかどうかという通常の世界がリンクされています。原子の状態と猫の生死がつながっているので、「生きた猫と死んだ猫が混ざった状態」が箱の中で繰り広げられていることになってしまいます。

生と死が並存しているシュレーディンガーの猫の出来上がりです。

ふたを開けた時に猫が死んでいた場合を考えます。
量子力学の解釈では、ふたを開けるまで猫の生と死は決定されず、観察した瞬間に過去に遡って猫の死が決定されることになります。
猫を調べた結果、死後ちょうど1時間と判明した場合でも同じです。猫が死んでから1時間後にふたを開けたのではなく、ふたを開けた瞬間に、1時間前に猫が死んだという過去が決定されたことになります。これが観測による波の収縮です。
かなり非直感的な解釈ですね。

この思考実験を通して、シュレディンガー氏は「観測によって波の収束が起こる時点を決定する困難さ」を指摘しようとしたそうです。

状態の重ねあわせ、観測時点での波の収束。
量子論は一般人の感覚とずれることが多いのですが、面白かったので記事にしてみました。
間違っているところがあれば是非ご指摘ください。

追記:量子力学はそれまでのニュートン力学に変わり、新しく世界を支配する理論になりました。古典力学の最高到達点の一つ、ラプラスの悪魔も同時に葬り去られています。
参照:>>ラプラスの悪魔

追記:死は遺された者のものだ、と思う今日この頃。

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関連項目:
>>猫のオスカーのある一日
>>大きすぎて絶対に書き表せない数
>>宇宙の地平線
>>LUCA
>>ムーアの法則
>>一秒
>>ペンギン将棋倒し
>>心の理論
>>共感覚
>>プチプチをつぶす心理
>>インドの魔術師
>>テセウスの船
>>自己成就予言
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う~ん、細かすぎてコメントできな~い!
ただシュレディンガーの猫という言葉は聞いた覚えがあって、ああこういうことなのか…と思ったのでした。

ただ追記の
>死は遺された者のものだ、と思う今日この頃。
は、同感です。
【2007/06/30 17:02】 - ミッチョン #-[ 編集]
量子論は複雑ですが面白いっす。ミクロの世界のあまりの不思議さ故に、あの世の事を記述するのは量子力学だとして、「波動」という言葉を都合よく利用する宗教団体や、ニューエイジサイエンティストもいたりしますよね。ノーベル物理学賞受賞のデビッド・ボーム教授は、暗在系(あの世)と明在系(この世)が存在する。なんて言ってますし、ソニーのアイボ開発者の土井さんは、自著で量子論の話から、あの世の話まで結びつけて色々と解説しています。自分の読んだ量子関係の著書のひとつで、アメリカのFA・ウルフ教授のこの言葉を、ぜひ紹介させてください。
「量子力学はどのような宗教よりももっと明確に世界の統一性を指し示している。量子力学はまた物理的世界を超えたあるものを指し示している。」何を指しているのかは、教授自身何も書いていませんが、いかにもあの世の事を言ってるかのように聞こえてしまいますYO~!まぁくつさんは、どう思いますか??
【2007/07/01 21:04】 - 銀四郎 #-[ 編集]
難しいです。
小説の中のような話ですね。
【2007/07/02 07:55】 - ハム好きM #-[ 編集]
>ミッチョンさん
「猫シリーズ」って多いですよね~e-251
チェシャ猫、ケット・シー、プス、招き猫...etc
どこか人間的なところがある猫は大好きですe-75

「遺された者のもの」という言葉をどこで目にしたのかは覚えていませんが、なんとなくそんなことを実感する日が続いたので書いてみました。

>銀四郎さん
なんと!そんな宗教団体があるのですか!?エセ科学で信者を集めるカルト集団がいると聞いたことはあったのですが、どちらにしろ科学を都合よく解釈しているだけのことと思いますe-277e-263
ただ、世界を細部まで見ていくと「これは誰かが作ったとしか思えない!」と叫びたくなるような発見があるのは確かだとか。
>暗在系(あの世)と明在系(この世)が存在する
私達の世界を構成する物質・バリオンとは違う、目で捉えることの出来ない物質・ダークマターのことが思い浮かびました(また別の話ではあるのですが)。
そしてウルフ教授の言葉、感心してしまいました。教授の言葉をどのように解釈するかは人しだいですが、「世界には何かの力が働いている」と感じることがある私としては、非常に興味深いものです。
あと、銀四郎さんが博学なのにも感心してしまいましたe-466e-420今後も知識に偏りがある私に的確なツッコミをお願いします 笑

>ハム好きMさん
事実は小説よりも..とはよく言ったものです。
普段の感覚では理解できないようなことが、ミクロの世界では日常的に起きているそうです。
もう少し専門用語を使わず、平易に書けたらよかったなぁ、と思っています。
【2007/07/02 15:04】 - まぁくつ #Ouk1KsT2[ 編集]














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